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廃棄物の持続型環境技術

島岡 隆行 教授 ・ 中山 裕文 准教授 ( 工学研究院 附属循環センター・環境都市部門 )

償却残渣の物理・化学・鉱物学的安定 埋立廃棄物の早期安定化、有効利用促進のため
償却残渣
  • ①焼却残渣の風化現象を解明するため、焼却残渣中の鉱物観察等より非晶質の結晶化を捉えることで、有害物質の挙動解明を試みる。
  • ②重金属等の不溶化を促進するための技術として、 炭酸化や風化の促進(焼却残渣に湿潤・乾燥状態を繰返し与える手法等)を検討する。
  • ③ 焼却残渣中の未燃分の腐植化を調べ、腐植物質と重金属との相互関係を明らかにする。
 
偏光顕微鏡による焼却残渣の観察写真   上へ 各グループの詳細へ
 
廃棄物焼却残渣の有効利用促進のための
 

焼却残渣のリサイクルで最も有望なものは、大量に使用できるセメントの代替原料であるが、その際に障害となるのが、焼却残渣に含まれている塩素 である。 本研究において、焼却残渣に微生物を有する廃棄物由来のコンポスト(脱塩促進剤)を混合後、熟成させ、自然降雨等により洗浄させることによって、難溶性塩素であるフリーデル氏塩を溶解させることに成功し、焼却残渣中の塩素含有量が0.02%程度まで低減可能であることを立証した。さらに、この技術シーズをフィールド試験によって実証し、焼却残渣の資源循環基地R/L【新しい概念を有する循環資源化施設:Recyclable Landfill】を中心とした焼却残渣のリサイクルシステムを構築することを目指した研究を進めている。

 
資源循環基地の概念図   上へ 各グループの詳細へ
 
廃棄物分野へのリモートセンシング技術の適用
 

廃棄物適正管理を目的としたリモートセンシングによる新たなモニタリング手法を検討。
これまで、大規模な埋立地における廃棄物の安定化度を衛星リモートセンシングによって評価するため、覆土下の廃棄物から発生する埋立ガスや熱等の廃棄物の安定化度に関する指標と、覆土表面の植物活性度の関係について分析し、人工衛星から埋立地の植物活性度(NDVI: Normalized Difference Vegetation Index)をモニタリングすることで埋立地内部の廃棄物の安定化度を間接的に推定する手法を提案している。

 
イメージ技術   上へ 各グループの詳細へ