持田 勲特任教授
尹 聖昊教授 ( 先導物質化学研究所 )
[ 代表者 ]
( 日本側 )持田 勲(九州大学 産学連携センター・特任教授
( 中国側 )姜 飛宇(清華大学 材料科学与工程系・ 教授)
[ 交流課題の研究期間 ]
2008/1/1~2010/3/31(年/月/日) (2年3ヶ月)
[ 研究費 ]
25,000千円/3年(日本側)
[ 研究背景 ]
急激な経済成長による大気汚染が各々大都市,国内にとどまらず、長距離輸送により越境し、近隣国は勿論、地球上の各地に大気汚染,光化学スモッグの発生,喘息等の健康被害を起こし始めており、早急な対策が必要である。日中大都会の大気汚染に対して緊急な対策を講じると同時に、より優れた環境を達成するために、技術の改善を恒久的に究明することが大切である。
[ 課題目標 ]
日中の協同研究チームは両国の炭素,触媒,流体力学,環境の専門家を結集して次の項目を達成する。
・活性炭素繊維あるいは活性ナノ炭素繊維を緊急に応用し、福岡・北京における交通繁多地域における大気中SOx, NOxと微細粒子の捕捉・無害化実証。
・炭素の表面ナノ構造を解析し、高性能繊維を設計し、既存材料の能力改善。
- 九州大学および清華大学を中心とした、日中の炭素,触媒,流体力学,大気環境の専門家をチームメンバーとする本研究では、次の3大成果が期待できる。
- ・1.九州大学で長年研究したピッチ系活性炭素繊維の性能,形状、反応器設計,設置場所を各々最適化することによって、北京および福岡のNOx汚染が顕著なサイトにおける大気浄化の実証。
- ・2.専門家集団の叡智を集めて、解析と設計をくり返し、実用性の高い繊維装置ならびにサイト選択のknow-howが確立。
- ・3.将来に向けて、さらに繊維の高性能化を目指して、九州大学がここ5ヵ年蓄積した炭素科学技術における“ナノ構造概念”を実用化することを試み、新規な高性能活性炭素繊維を開発できる。つまり、高窒素含有ピッチ系活性炭素繊維,表面高活性へリングボン型炭素ナノ繊維、および窒素含有炭素ナノ繊維の製造と高性能化の実現。